さよなら、残像。

 

改札の向こう側で

手を振る君を見ていた僕が

不器用に笑って手を振り返すと

君も笑ってさよならする

そんな昔のこと今更

思い出しても僕は独りで

いつか埋まると思ってた胸の穴を

今日も冷たい風が撫でる

 

この世界の悲しみに溺れながら

僕は何を求め歩けばいいの?

何が正解か不正解かもわからぬまま

ただなんとなく時間が過ぎるだけ

 

本当はいつかきっと

こうなる事も知ってたはずさ

でも目の前の1日1日が

眩し過ぎて気づかなかったんだ

永遠なんて絶対なんて

この世界にはありはしないと

輝いていたあの日の虹は

少しずつ少しずつ消えた

 

 

この世界のどこか遠くで今日も

君は何のために生きているの?

孤独の海を彷徨い続け過ぎて

もう胸が痛いよ

この世界の悲しみに溺れながら

それでもただ前に進むしかないの?

何が正解か不正解かもわからぬまま

ただなんとなく時間が過ぎるだけ

たとえ明日が見えなくなっても

ただ前を向いて今を生きるだけ

 

町の片隅

知らぬ誰かと笑う君を

僕は見ていた

「いつまでも君がそうやって笑えますように」

僕はまた歩き出した